海はなかった
さびれた入江で
白い羽根を見つけた
陽炎に かざして渚を走る
夏の旅びとの髪飾り
どの風待てば飛べるだろうか
海は 鳥たちの
まばゆい記憶を よごして消した
生きものの 自由なはばたきを
望んでいた はずだった
だけど
ひとすじの光さえ あの重い雲間に
見ることもなく かすかな足あとを
残しただけで 鳥たちは眠る
ふたりで 浜辺に
砂の山を 作った
日ざかりにゆれたつ羽根の墓標よ
夏の旅びとの髪飾り
どの花添えて海を見ようか
白い羽根を見つけた
陽炎に かざして渚を走る
夏の旅びとの髪飾り
どの風待てば飛べるだろうか
海は 鳥たちの
まばゆい記憶を よごして消した
生きものの 自由なはばたきを
望んでいた はずだった
だけど
ひとすじの光さえ あの重い雲間に
見ることもなく かすかな足あとを
残しただけで 鳥たちは眠る
ふたりで 浜辺に
砂の山を 作った
日ざかりにゆれたつ羽根の墓標よ
夏の旅びとの髪飾り
どの花添えて海を見ようか
by comet1958
| 2009-01-14 21:00
| ことばたち