流浪の民

松明明く照らしつつ木の葉敷きてうついする
これぞ流浪の人の群れ 眼光り髪清ら
ニイルの水に浸されて きららきらら輝けり
燃ゆる火を囲みつつ強く猛き男やすらふ
女立ちて忙しく酒を酌みて差しめぐる
歌い騒ぐその中に南の国恋ふるあり
悩み払う祈言を語り告ぐる嫗あり
愛し乙女舞ひ出でつ
松明赤く照り渡る
管弦の響き賑はしく 連れ立ちて舞ひ遊ぶ
既に歌ひ疲れてや 眠りを誘ふ夜の風
慣れし故郷を放たれて 夢に楽土求めたり
東空の白みては夜の姿かき失せぬ
ねぐら離れ鳥鳴けばいづこ行くか流浪の民
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by comet1958
| 2010-10-13 20:17
| ことばたち